製作過程

CACCでのアニメーション制作がどのように行われているのかを少し紹介します。
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企画・原案

まず、どういうコンセプトの作品を作るかを決めて企画を立てます。
キャラクター、あらすじ、テーマなど作品の根幹になる部分を原案としておおまかに決めます。

脚本
できた原案を脚本にしていきます。具体的な場面とセリフを文字に起こして展開を構成していきます。話として面白いアニメはやはり見応えがあるので時間を掛けたいところです。
キャラデザ・美術設定など
キャラクター・デザイン(キャラデザ)とはアニメとして動くキャラのデザインを決めることです。
美術とは背景のことで、美術設定は美術監督が舞台となる場所の概観などを設定することです。作品によってはこの時ロケハンなどもします。
絵コンテ
絵コンテとは、「映像の設計図」ともよく言われ、アニメーション制作においては脚本で文字となったストーリーを実際にどういう絵で表すのか構図・カメラワークなどを決めていく作業です。右の画像のように、絵の横にセリフやカメラワーク、効果処理の方法などが注釈されています。
レイアウト
絵コンテが出来上がったら、カット(画面の切り替わり)ごとにレイアウトを作成していきます。コンテの意図をくみながらキャラ、背景を配置し、より詳細に描いて画面を確定させていきます。
原画
とうとう”動かす”絵を描いていきます!まずアニメが動いて見えるのはパラパラ漫画のように何枚もの絵を連続で写しているからです。原画の人はその動きの初めと終わり、必要なら中間をいくつか描き、タイムシートという何秒に何枚目という指定表を作って動きを指定します。

※作画監督 原画に修正や指示をだすことで一定の絵柄を保ちます。作画を安定させる重要な仕事です。

動画
原画では描かれていない、動きの初め〜(中間)〜終わりの間に入るはずの絵を描いて動作を割っていくのが動画です。この作業を中割といいます。自主制作のため原画の人が動画まで全部やってしまうこともあります。

※動画検査 動きの最終チェックをします。作画の最終的な質が決まる。当会では作監が兼ねることも多い。

トレス・スキャン
原画、動画までできた絵を一度写して線を整えるのがトレスです。これをしっかりすると後々動画の線がきれいに取り込めます。スキャナーで絵を取り込めばここからはデジタル作業に入ります。
彩色
取り込んだ動画の一枚いちまい(セル)に色をつけていきます。色がつくといよいよアニメっぽさがでてきて見ていて楽しいですね。

※彩色検査 彩色の塗り忘れや間違いがないか確認します。気づく人は気づくのでこれは案外重要です。

美術
前述のとおりアニメでは背景のことを指します。レイアウトを参考にしてデジタルペイントソフトなどで背景画を描いていきます。

※美術監督 美術の確認をする以外には、統一性を持たせるためボードと呼ばれる場面ごとの参考画を用意したり、ラフなレイアウトを線画にしたりします。

撮影
色がついたセルと美術をパソコンで合成し、様々な効果やカメラワークを付けます。ここでアニメの完成画面が仕上がり、少し工夫するだけで大きく見栄えが変わる奥の深〜い作業です。
録音・音響・音楽
共作では大体声優さんにキャラクターの声を当ててもらっています。制作の時期にはサークル内外からキャストを募集しています。

また効果音も一部生音を録音し、音声編集ソフトで加工して使っていものが有ります。結構いい味が出たりします。

共作では主題歌・BGMなどの音楽もオリジナルで制作していたりします。
編集
撮影で出力された動画ファイル、収録したセリフ、効果音、BGMをすべて合成・配置して出力すればとうとう完成です。<( ̄。 ̄;)

このようにアニメ制作は様々な作業をとおして1つの作品となっています。
ここまでご覧になっていただきありがとうございました。